top of page

Acerca de

FAQ

Q、私は日中の眠気/長時間睡眠などの眠気の症状があるのですが、この症状は過眠症ですか?

A、はい、同じご質問を多くいただいております。

眠気を引き起こす疾患は過眠症よりも睡眠不足症候群や睡眠時無呼吸症候群や甲状腺などの内分泌疾患など過眠症以外の原因の方がはるかに確率が高いものです。眠気に悩んでいる方が眠気の原因として一番最初に過眠症を疑うのはあまり合理的ではありません。​「眠気があるので過眠症ですか?」という問い合わせは「風邪のような症状があるのですがエイズですか?」と問い合わせをされている状況と似ています。

風邪のような症状を引き起こす疾患は様々な可能性がありエイズはその中で有病率が極めて低いものです。風邪のような症状がある場合にエイズよりも先にインフルエンザやCOVID-19などの病気を先に疑うべきだと思います。

それと同様に眠気の症状がある場合に一番最初に疑うべき疾患は過眠症ではなく、過眠症よりも有病率の高い他の疾患を疑うべきなのです。

Q、私は1日12〜14時間睡眠、起床困難と自律神経失調症があります。この症状は特発性過眠症ですよね

 

A、併発症状に関して、一部の過眠症の疾患に極めて特異的な症状、例えば、明らかな情動脱力発作がある場合はナルコレプシー、過眠の症状が起きている間に明らかな性格変貌のある場合にはクライネ・レビン症候群という予想することができます。​

しかし、「起立性低血圧」「頭痛がする」「自律神経失調症」「集中力が続かない」「起床困難」などの併発症状に関しては、発熱を引き起こす疾患に「倦怠感」「腹痛」「吐き気」という併発症状がある状況と同じようなことであり、これらの症状による疾患の特定は不可能です。

そのようなご質問は「発熱と倦怠感と喉の痛みがあるのですが、インフルエンザでしょうか?COVID-19でしょうか?風邪でしょうか?どれでしょうか?」というご質問をされている状況と似ています。

それらの併発症状は多くの疾患に共通するものでそれらの併発症状で疾患を特定をすることは難しいものです。


眠気の原因に関してメールでのお問い合わせでは個別の症状について検査をすることができませんので、下記に確率論でのご回答をいたします。

1、日中の眠気や長時間睡眠を発症し「過眠症」という病気を疑い当団体にお問合せをされる方々のほとんどがブラック企業に勤めている方、進学校に通うお子さんの保護者さんなどです。

こういったお問合せをされる方々は適正睡眠時間を誤認していると思われる方が非常に多く「昔、毎日8時間睡眠をとっていた時は眠くなかったのですが(就職をした受験勉強などの環境の変化があってから)毎日7時間位しか睡眠時間が取れない時期があり、その後に毎日14時間寝るようになっても日中に眠気が残ってしまった」

「試験勉強で1日5〜6時間しか寝てない時期がありその後に1日14時間寝るようになった」

といった発症経緯が典型的です。

こういった発症経緯に心当たりがある場合、睡眠時間を多くとるように心がけて下さい。

※「頭痛がする」「自律神経失調症」「日中に集中力が続かない」「起床困難」などの併発症状があることで「過眠症である」と思われている方が多いのですが、これらの症状は過眠症よりも睡眠不足症候群の症状の可能性の方が高いです。

2、最近、過眠症の診断を受ける方の傾向として、発症前の半年〜2年前の間にリズム障害、不眠症、鬱、受験勉強、就職などで一時的に無理に睡眠時間を削る生活をしていた方(例:週に3回以上3〜4時間睡眠だった時期がある、昔毎日8時間睡眠が取れていたのにこの時期は7時間しか寝てない)がその睡眠不足の期間の少し後から過眠の症状を発症されるというパターンの方が多くいらっしゃいます。

私は過眠症関連の団体を数年以上運営しておりますが、同じような発症パターンの患者さんでは毎日眠気に逆らわずに16時間+眠り続けて体調が改善したという方が多くいらっしゃいました(眠り続ける期間は半年〜数年)。最近、多くの睡眠クリニックでは数週間や数ヶ月のみ1日8時間の睡眠時間が取れたことで「睡眠時間を十分に取った」ということにしているのですが、そもそも成人の一般人口に必要な睡眠時間は7〜9時間と言われており「1日8時間睡眠が十分」という説には全く医学的根拠がないものです。

この発症経緯や改善方法は研究で支持をされたものではありませんが、このような経緯で眠気の症状が治る患者さんがとても多くいらっしゃるので高額な検査費用を支払い病院を受診する前に十分な睡眠をとり続けてみることをお勧めしています。

3、過眠症を発症される方の中には発達障害(少し傾向のある方々を含む)の方が多くいらっしゃいます。

発達障害の可能性に心当たりのある方は発達障害専門の医療機関に受診をすることで症状が改善する可能性があります。

 

 


4、下記に眠気の原因として過眠症よりも可能性の高い眠気の原因をリストしました。思い当たることがないかどうかご確認ください。

・服用している薬やサプリメントがあれば、眠気の副作用がないかどうか調べてください。

・寝室の環境に問題がないか確認してください。例えばペットの犬と一緒に寝るようになって眠気が起きた。引越しをして夜中に家の近くに救急車消防車が頻繁に通るようになって睡眠妨害になっているなどの問題です。

・病院に受診をして眠気の原因の検査してみることをお勧めしています。

睡眠科の病院にご相談をして終夜睡眠ポリグラフPSGという検査を受ける診察の予約をしてください。

睡眠科の受診までにもしも待ち時間が長くかかるようであれば、内科の病院や総合病院で甲状腺や肝臓などの眠気を引き起こす疾患の検査をしてもよいのかもしれません。眠気の原因になるその他の疾患の検査項目はこちらのサイトを参考にしてください。(下記は世界で一番大きな過眠症の研究啓発機関のHPです)

https://www.hypersomnolenceaustralia.org.au/single-post/2017/12/25/daytime-sleepiness-finding-the-cause

・日中の眠気を引き起こす病気の中で比較的確率が高いのは睡眠時無呼吸症候群です。寝ている間に呼吸が止まっていないかどうか周囲の人に確認されてみるのもよいかもしれません。

 

5、睡眠時間について再確認をしてください。

ご本人に睡眠不足である自覚がないということが睡眠不足症候群の患者さんの特徴です。

睡眠不足の可能性のお話をしても「僕は毎日6時間きちんと寝ているので睡眠不足ではない」とおっしゃられる方がおります。

成人の必要な睡眠時間は1日7-9時間ですが、普段1日7時間の睡眠時間が十分だと強く思い込んでいたり、毎日明らかに睡眠時間が足りないのに短期間だけ1日14時間程度の睡眠を取れば睡眠負債が完済できると強く思い込んでいる方が多くいらっしゃいます。

こう言った発症経緯に思い当たる方は長期間にわたり長時間の睡眠時間をとってみることをお勧めいたします。

(※繰り返しますが、過眠を訴える方に併発することの多い症状「起立性低血圧」「頭痛がする」「自律神経失調症」「集中力が続かない」「起床困難」などは睡眠不足症候群の症状です。)

我々の経験上、半年以上眠気に逆らわずに眠り続けることで眠気が改善する方、1日の睡眠時間が8〜9時間くらいに収束していく方が多くいらっしゃいます。

しかし、しっかり起きれるようになるまでの睡眠時間があまりに長いようですと何かの疾患が原因である可能性がありますので他の原因も探してみてください。

Q,睡眠専門の病院はどうやって探したらよいですか?

A、インターネットでお近くの睡眠科や睡眠専門医さんをお探しになることをお勧めいたします。

この日本睡眠学会登録医療機関専門医リストもおすすめです。

bottom of page